働く妊活女子のリアル

労働と妊活のはざまを行ったり来たりなリアルな日常を日々綴ってみます。

掻爬手術(そうは手術)、つまり流産手術当日

稽留流産宣告を受けてから手術の日まで、結局赤ちゃんは私のお腹の中に留まってくれていました。

手術の数日前から遠方に住む母親が手伝いに来てくれたので、私の心はなんとか塞ぎ混むことなく、落ち着いた生活を送っていました。

手術当日
この日は平日でしたが旦那も休みをとってくれました。

9:00
朝の9:00頃に病院に行くことになっていたので、旦那と二人で病院に行きました。
受付では診察券等は出さず、名前だけ言えば内診室に連れていってくれました。

9:20
最後の内診は旦那も一緒にエコーを見ました。赤ちゃんは2週間前のちっちゃなサイズのまま、じーっとしていました。
もちろん心臓も動かないまま。
まだはっきりとしたお顔もお手てもお足もできあがってない、他人が見てもよく分からない映像でしたが、私達にとってはとてもとてもかわいい赤ちゃんでした。
「こっちが頭かな?キューピーちゃんみたいなポーズだね」
二人で話しながら最後の赤ちゃんの姿を見ている間、先生もゆっくり待ってくれていました。

その後、
「このまま処置に入りますけど良いですか?」と先生に声をかけられました。
「はい」と答えると映像が切れ、ラミナリアを入れました。

ラミナリアとは、子宮口を開くための綿棒?タンポン?のようなもの。子宮口にラミナリアを入れると、数時間で綿が膨らんで行き、子宮口が開くというものです。

ラミナリアは麻酔ができないので、入れるときに痛いという説明を事前に聞いていました。なるべく力を抜いていましたが、やはりちょっと痛かったです。ただし、我慢できないほどではありませんでした。
病院側の決まりで、午前中の間は、旦那は1日入院する病室には入れないとの事だったので、ここで一旦お別れし、手術後また迎えに来てもらうことにしました。

10:00
1日入院で確保してくれていた私の病室に案内され、手術着に着替えた後はベッドで横になっていました。
ラミナリアは入れるときこそ痛いものの、時間が経つと痛くなりなりました。
子宮口が開くまで時間があるので、暇潰しに本を持っていっていましたが、結局読むことなくウトウトしていました。

11:00
看護師さんが来て、腕に点滴を差しました。この点滴はほぼ水のようなもので、後で麻酔を打つときに必要になるから事前に差しておくのだそうです。
点滴になれていない私は少しビビっていましたが、全く痛くなかったです。

11:45
再び看護師さんが来て、手術室に移動とのことでした。点滴のカラカラをもったままエレベーターに乗り、手術室に入りました。

12:15
内診してもらう時に乗る、足が開く形になる椅子のようなベッドに横になり、先生が来るのを待ちました。

12:30
先生が来て、「今から始めますね」と声をかけられました。
「麻酔入れますね」と言って麻酔が点滴に入れられました。みるみるうちにボーっとしてきましたが、まだ意識はある状態。看護師さんに「ごきぶんどーですか?」と聞かれ、「ボーッとしてきましたー。」と会話していました。すると、「次の麻酔入れますね」と言われ、別の種類の麻酔が点滴に入れられました。
点滴を打っている左手の方から徐々にピリピリしてきたため、焦って「ピリピリします!」と訴えたところ、「少しピリピリしますが大丈。。。」この辺りで意識が飛びました。

13:00
「ハチコさん、終わりましたよ」看護師さんの呼び掛けで目が覚めました。
点滴は既に抜かれており、先生もおらず、手術用のパンツもすでに装着していました。
「大丈夫ですか?」声をかけてもらいましたが、ボーッとしていました。痛みなどは全くなく、本当に手術したんだろうか?という感じでした。

13:15
看護師さんに付き添われ、肩を貸してもらいながら病室に戻りました。
「ゆっくり寝てくださいね。トイレに行くときは、声をかけてください。出血量の確認をしますので。」説明を受け、ベッドに横になったとたん、再び眠ってしまいました。

16:00
旦那からのラインで目が覚める。
回復の早い人だと14:00くらいには帰るが、ほとんどの人は16:00ごろまでゆっくりしている。
事前にそう聞いていた旦那が待ちきれずラインをしてきた。
手術が無事終わったことと、17:00ごろ迎えに来てほしいと伝え、看護師さんを呼び、トイレを済ませました。
ほとんど出血がなく、無事終わったような感じがしました。

17:00
旦那と母親が病室に来ました。私も帰ろうと着替えの準備をしましたが、そのとたん気分が悪くなり、結局18:30まで休むことになりました。

18:30
気分はあまりよくならなかったものの、いい加減おうちに帰りたい気持ちになったため、少し無理をしつつ病院を後にしました。
手術代は、術後検査の時に一緒に支払うということだったので、その日はそのまま帰りました。
帰りの車は気分が悪く、頭も痛く、なかなかつらかったです。

19:15
家に着いたとたん、そのままベッドに転がり動けなくなりました。全身麻酔って結構強烈なんだなーなんて思いながら、再び眠りにつきました。


手術を終えてみると、本当にあっという間に全てが終わり、悲しいとか辛いとか、そういう感じではなかったです。
手術までに時間があったため、心の整理や覚悟ができていたのかもしれません。

改めて、普通に結婚し、普通に妊娠し、普通に出産し、普通に子供が元気に育つというのは、普通の当たり前のことだけど、奇跡のような、すごいことなんだと思いました。